2016年9月3日土曜日

【情報発信】全国都道府県の組合せ隣接ブロックの数え上げ・索引化に成功-明治以降の都道府県設置以来,初めての結果-

〇研究成果のポイント
全国の都道府県の組合せからなる隣接ブロックを網羅的に数え上げて索引化することに成功。
 膨大な個数の隣接ブロックを数え上げたことは,明治以降の都道府県設置以来,初めての結果。
 地理的分布の統計解析の基礎データとして,独立行政法人 統計センター等から公開予定。
 疫学や環境調査などにおいて,直接計算により統計的に最もリスクが高い隣接ブロック(ホットスポット)の検出に初めて成功。
 
 
〇研究成果の概要
北海道大学の湊真一教授,水田正弘教授は,奈良先端科学技術大学院大学の川原純助教,岡山大学の栗原考次教授,石岡文生准教授らとの共同研究により,全国の都道府県の組合せからなる隣接ブロックを網羅的に数え上げて索引化することに初めて成功しました。
 
本研究により,都道府県の組合せ隣接ブロックの総数は1098億5712万5702通りであることが明らかになりました。これは明治以降の都道府県設置以来,初めての計算結果です。
今回得られた索引データは,公的統計や疫学調査等における地理的分布の統計的解析の基礎データとして重要であり,独立行政法人統計センターから公開されます。今回の学術的な成果は,2016年度統計関連学会連合大会における企画セッション「超高速グラフ列挙法と統計学への応用 」(数学協働プログラム)として,9月5日(月)に発表予定です。
 
なお,本研究は,日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S)「離散構造処理系の基盤アルゴリズムの研究」の助成を受けたものです。
 
 
図1:東京都を含む隣接3都県ブロックの例(全部で14通り)


<詳しい研究内容について>
全国都道府県の組合せ隣接ブロックの数え上げ・索引化に成功-明治以降の都道府県設置以来,初めての結果-




<論文発表の概要>
研究論文名:データ解析における超高速グラフ列挙法および連結成分列挙法の活用について(5編)
著者:水田正弘(北海道大学情報基盤センター),湊真一(北海道大学大学院情報科学研究科),谷道正太郎(独立行政法人統計センター),川原純(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科),石岡文生, 栗原考次(岡山大学大学院環境生命科学研究科)
公表会議:統計関連学会連合大会企画セッション「超高速グラフ列挙法と統計学への応用」
公表日:日本時間 2016年9月5日(月) (会場:金沢大学 角間キャンパス)


 <お問い合わせ先>
北海道大学大学院情報科学研究科 教授 湊真一(みなと しんいち)
ホームページ:
http://www-erato.ist.hokudai.ac.jp/

奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 助教 川原純(かわはら じゅん)
ホームページ:
http://www-lsm.naist.jp/index.php/Home/

岡山大学大学院環境生命科学研究科 教授 栗原考次(くりはら こうじ)
TEL:086-251-8832  FAX:086-251-8832
ホームページ:
//www.okayama-u.ac.jp/user/est/homeJapan.html

独立行政法人統計センター統計技術研究課 企画担当
ホームページ:
http://www.nstac.go.jp/



http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id410.html



【情報発信】文学部学生が2016 MODEL APEC CONFERENCEに日本代表として出席

岡山大学文学部4年の川上真矢さんが、8月25~28日に中華人民共和国の北京で開催された「2016 MODEL APEC CONFERENCE」(Promoting APEC Youth Leadership and Entrepreneurship Side Event of the 6th APEC Education Ministerial Meeting)に、日本代表として出席しました。


本会議は、APEC教育大臣会合を模して開催。アジア太平洋地域の学生が、次世代のリーダーとして協力、結束することを目的としており、日本からは3人が選出されました。4日間のプログラムでは、教育課程における能力開発や科学技術の革新、雇用など実際の大臣会合のテーマでディスカッションを行ったり、リーダーシップの向上や女性の活躍などについてワークショップを行いました。


日本代表団は、「第4次産業革命を迎えるにあたっての教育プラットフォーム構築」(An Ideal Educational Institution for the Fourth Industrial Revolution)というタイトルでプレゼンテーションを行い、優秀発表賞を受賞しました。


川上さんは、「参加国それぞれの想いを話せば話すほど一つのゴールを目指す難しさにぶつかり、私たちが目指すべき国際協力とは何か改めて考えさせられました。一緒に参加した日本代表のメンバーや海外の学生からたくさんの刺激を受け、充実した4日間となりました」と感想を語りました。

 【本件問い合わせ先】
 社会文化科学研究科等事務部(文学部担当)
 TEL: 086-251-7370
 グローバルパートナーズ留学交流課 
 TEL:086-251-7037

 

日本代表の3人(左端が川上さん)
 

2016年9月1日木曜日

【情報発信】資源植物科学研究所の馬建鋒教授が三木記念賞を受賞

地域社会の発展に貢献した個人を顕彰する「平成28年度岡山県三木記念賞」の授与式が8月31日、ルネスホール(岡山市北区内山下)で行われ、本学資源植物科学研究所の馬建鋒教授が受賞しました。


馬教授は、長年、植物のミネラルストレス耐性機構とミネラル輸送機構の解明を目指して研究を行っており、これまでに数々の「食の安全」に関する世界的成果を挙げ、2015年世界で最も影響力の高い科学者「高被引用論文著者(Highly Cited Researchers)」の1人として本学で初めて選出されるなど、岡山の名を世界に広げました。また、その卓越した研究業績を活かし、数多くの人材育成に貢献するなど、我が国並びに岡山県における植物科学研究の発展に寄与しています。


岡山県三木記念賞は、故三木行治岡山県知事が生前に受賞したマグサイサイ賞の賞金などを基に創設されたもので、同氏の業績をたたえるとともに、その人間愛に満ち公共奉仕に徹した精神を生かす目的で、文化、産業など地域社会の発展に貢献した個人を顕彰しているものです。 

 【本件問い合わせ先】
資源植物科学研究所 教授 馬建鋒
TEL: 086-434-1209



三木記念賞を受賞した馬教授

【情報発信】岡山大学病院に「炎症性腸疾患(IBD)センター」を開設

岡山大学病院は9月1日、「炎症性腸疾患(IBD)センター」を岡山県内で初めて開設しました。炎症性腸疾患(IBD)は原因不明の炎症により、下痢や腹痛、血便などの症状が出る病気。難病の潰瘍性大腸炎やクローン病がその代表です。


IBDセンターはこれらの病気の治療を専門的に行い、診療科や職種の枠を超えて院内でのサポート体制を整えています。消化器内科、消化管外科(低侵襲治療センター)が中心となり、小児外科、小児科などの診療科で構成しています。また、病気を抱えながら進学や就職、妊娠・出産を希望する患者も多いため、産科医やソーシャルワーカーらもメンバーに加わります。


本センターを立ち上げることで、他の医療機関で対応できなかった患者を診療する『最後の砦(とりで)』病院としての役割を果たしていきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学病院 病院長室 
TEL:086-235-6749



IBDセンターを開設した岡山大学病院

2016年8月31日水曜日

【情報発信】沈建仁教授(異分野基礎科学研究所)が第2回日本光生物学協会協会賞を受賞

岡山大学異分野基礎科学研究所の沈建仁教授が7月29日、「第2回日本光生物学協会協会賞」を受賞し、7月28~29日に東京大学で開催された「第19回日本光生物学協会年会」で受賞講演を行いました。今回、沈教授は「光合成光化学系IIと光化学系Iの構造と機能に関する研究」の功績により、同賞を受賞しました。


同賞は、日本化学会、日本生化学会等光生物に関連のある12の学協会を会員として設立された日本光生物学協会が、日本で世界トップレベルの光生物学研究を行い、顕著な業績を挙げた会員学協会の会員(経験豊富な世界最先端レベルの現役研究者、65 歳以下)を対象に、2年に1回選出するものです。

 【本件問い合わせ先】
異分野基礎科学研究所 教授 沈 建仁
TEL: 086-251-8502

 

第2回日本光生物学協会協会賞の記念盾と賞状