2016年12月15日木曜日

【情報発信】第16回革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム「革新的技術で牛白血病ウイルス(BLV)から牛を守る」を開催

岡山大学が研究拠点を務める「革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム」は、12月14日、わが国の重要な畜産産業を動物ウイルスから守るためのシンポジウム「革新的技術で牛白血病ウイルス(BLV)から牛を守る」をホルトホール大分(大分市)で開催しました。

農林水産・畜産の現場では、さまざまなウイルスによって経済的・社会的な損失が発生しており、世界的に大きな問題となっています。また自然界においても動物、植物が失われることが多く、自然・環境問題ともなっています。これらの状況を打開するため、さまざまなウイルス感染から動物、植物を守る早期診断法や感染防止の薬剤などの研究開発が強く求められています。


今回のプラットフォームシンポジウムでは、本事業で取り組んでいる「牛白血病ウイルス(bovine leukemia virus;BLV)」をテーマに、理化学研究所、農研機構生研支援センター、株式会社理研ジェネシス、株式会社微生物化学研究所、岩井化学薬品株式会社、株式会社ミクセルとの共催のもとに開催しました。


シンポジウムでは始めに、コンソーシアム・プログラム・マネージャー(研究管理総括役)を務める岡山大学の佐藤法仁研究担当学長特命・URA兼内閣府科学技術政策フェローが、当分野での研究開発の取組やこれまで
中国北海道標茶町東京岡山などでBLVに関する対策や知見向上のための場を設けてきたことを説明。今回のシンポジウムでも、より多くの現場の方々と意見交換を実施し、今後の研究開発強化促進に努めて行きたいと挨拶しました。

講演では、
北海道立総合研究機構畜産試験場の小原潤子研究主査が「牛白血病ウイルス伝播リスク要因」について、広島県立総合研究所畜産技術センター育種繁殖研究部の尾形康弘部長が「広島県における牛白血病ウイルスの清浄化対策の取り組み」について、北海道医療大学薬学部の岡崎克則教授が「牛白血病ウイルスTaxタンパク質のL233P変異と病原性」について、麻布大学獣医学部の村上裕信助教が「牛白血病ウイルスの病原性解析」について、理化学研究所分子ウイルス学特別研究ユニットの間陽子ユニットリーダーが「牛白血病ウイルス感受性・抵抗性牛を利用した新しい牛白血病制圧戦略」について、大分県農林水産試験研究指導センター畜産研究部の藤田達男主幹研究員が「ウシMHC遺伝子マーカーを指標とした牛白血病抵抗性遺伝子保有黒毛和牛種種雄牛の造成」について、最新の研究成果と共に現場に利活用できる情報を含めて講演しました。

また理研ジェネシス主催のランチョンセミナーでは、同社の斎藤督顧問の座長のもと、理化学研究所分子ウイルス学特別研究ユニットの竹嶋伸之輔研究員が「
BLV-CoCoMo-qPCR法を使って何がわかるか」についての講演を行い、BLV早期検査・対策の道筋について詳細に紹介しました。

日本各地から100名を超える家畜産業関係者や自治体職員、獣医師、家畜衛生保健所職員などの参加者らは、BLVの克服法や家畜現場での効果的な対策方法のあり方などについて熱心に議論を重ねました。
 

き続き活発な研究開発とそこで得られた叡智の普及を行い、社会で問題となっている動物と植物ウイルス対策を精力的に押し進めて行きます。

農林水産省革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究):
http://www.okayama-u.ac.jp/user/ibunyapj/index.html

<参考:革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム(過去3回)>

第13回 園芸学とウイルス学の異分野融合から新たな研究開発を目指す
第14回 革新的なウイルス対策で地域養鶏畜産業の保護・活性化を図る
第15回 日中の叡智でウイルスから動物と植物を守る
(参考:国際的な医農融合研究の強化促進を目指す 第31回岡山大学フューチャーセッション
 
 
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本事業とプラットフォームの取り組みを紹介する佐藤法仁岡山大学研究担当学長特命・URA兼内閣府科学技術政策フェロー
 
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新しい牛白血病ウイルス診断法「BLV-CoCoMo-qPCR」について紹介する理化学研究所の竹嶋伸之輔研究員
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牛白血病ウイルス感受性・抵抗性牛を利用した新しい牛白血病制圧戦略について紹介する理化学研究所の間陽子ユニットリーダー
 
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日本全国から100名を超える参加者らシンポジウムに参加

2016年9月30日金曜日

【情報発信】三菱商事株式会社経済協力部長を招き、役員招聘特別講演会を開催

岡山大学は9月21日、三菱商事株式会社経済協力部の渡邉泰明部長を招き、「役員招聘特別講演会」を津島キャンパスで開催しました。渡邉部長は「グローバル社会における日本企業の課題」と題して講演し、役員や部局長、教職員ら約70人が聴講しました。


渡邉部長は、まず三菱商事株式会社の組織体制や歴史、グローバルネットワークを説明したほか、「『経営力』を持って、主体的に価値を生み出し、成長していく」という同社の新しい経営方針を紹介しました。続いて金融グローバリズム、中国、イスラムの3つの視点から、グローバル社会における日本企業の課題を提示。中国の世界経済へのインパクトや、地政学リスクについて講演しました。講演後の質疑応答では、国際人材の育成やミャンマー・中国における状況に関する質疑があり、活発な意見交換を行いました。


役員招聘特別講演会は、大学を取り巻くさまざまな課題へ対応する知見を探るため、各界の有識者を招いています。役員・部局長、全学センター長等をはじめ、本学全教職員向けに開催。今年度で3年目を迎えました。今後も各方面からさまざまな講師を招いて開催し、多くの教職員が業務を遂行する上での知識を深める場として活用していきます。

 【本件問い合わせ先】
総務・企画部総務課
TEL:086-251-7004



渡邉部長による講演
 

【情報発信】国際原子力機関(IAEA)総会のサイドイベントでホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の現状を報告

岡山大学研究推進産学官連携機構の市川康明教授(特任)は9月27日、国際原子力機関(IAEA)の本部(ウィーン)で開催された第60回IAEA総会のサイドイベント「実験炉と加速器を用いた中性子捕捉療法の最近の進展Recent Advances in Boron Neutron Capture Therapy Using Research Reactors and Accelerators」で、より有効で新しいホウ素薬剤や最近の原子炉と加速器の中性子源に焦点を当て、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の現状について報告しました。


BNCTは陽子線・重粒子線治療と並んで粒子線治療法の一種。ホウ素同位体(B-10)を個々のがん細胞に導入した後に中性子線を照射し、がん細胞内部で発生した粒子線によりがん細胞のみを殺傷するため、治療後のQOL(Quality of Life)が良好です。


岡山大学では、大学院医歯薬学総合研究科の松井秀樹教授を中心としたグループが、がん細胞内や核内に特異的に取り込まれる新しいホウ素薬剤を開発しており、名古屋大学で開発中の優れた特性を有する加速器型中性子発生装置と併せて「第3世代BNCT」の早期実現を目指しています。


IAEAは、毎年の総会時に各部署が関心を持っているテーマについてサイドイベントを開催。今年は、放射線治療を担当している原子力科学・応用局物理化学部(NAPC)が、がんの制圧に向けて期待の高まっているBNCTを取り上げ、岡山大学が全面的に協力しました。
サイドイベントを主催したIAEA放射性同位体生産放射線技術課のJ.A. Osso Junior課長は、「近年の技術進展により、BNCTは新しい段階に達している。新規薬剤と有効な加速器型中性子発生装置の開発に焦点を当て、がん治療におけるBNCTの役割について見直しを図るのに適切な時期を迎えている」と期待を込めています。本学の森田潔学長も「BNCT分野の研究開発に加え、社会実装に向けた人材育成にも尽力したい」とコメントを寄せました。

※BNCTの歩み1932年にケンブリッジ大学の物理学者J. Chadwick(チャドウィック)が中性子を発見。1936年にG.L. Locher(ロッカー)がBNCTの可能性を提唱。1951-1961年には、米国ブルックヘブン国立研究所の医療用原子炉でBNCTが臨床適用されたが、ホウ素化合物をがん組織に選択的に蓄積することが出来ず、また、原子炉由来の中性子の性質が適切でなく期待した効果を得らなかったために中止された。
日本では、帝京大学の畠中坦教授によって原子炉を用いた臨床研究が辛抱強く続けられた(第1世代)。近年、日本を中心としてがん細胞へ選択的に蓄積するホウ素化合物が開発されたこと、病院設置型の加速器を用いて所定の性質の中性子線が得られるようになったことにより、一部のがん、悪性脳腫瘍や黒色腫等に対して好結果が得られるようになった(第2世代)。

 【本件問い合わせ先】
研究推進産学官連携機構社会連携本部
教授(特任) 市川康明
TEL:086-251-8853

【情報発信】欧州研究機関との研究連携ネットワーク拡大に向けストラスブール大学を訪問

岡山大学は7月4~5日、国際的な研究連携ネットワーク拡大と研究力強化促進を目的として、フランスのストラスブール大学日仏大学会館を訪問。同大や欧州の研究機関との特色ある研究プロジェクト連携について意見交換を行いました。

今回の訪問では、山本進一理事・副学長(研究担当)、ベルナール・シュヌヴィエ副理事・上級リサーチアドミニストレーター(URA)、宇根山絵美URAが訪仏。ストラスブール大学では、キャサリン・フロレンツ(Catherine Florentz)研究担当副学長やヘレン・ドルフス(Helene Dollfus)教授、ミアワイス・ホッセイニ教授(Mir Wais Hosseini)らと会談し、同大の研究戦略などについて紹介を受けました。

また、日仏大学会館では、マリークレール・レット館長(ストラスブール大学教授)と中谷陽一ストラスブール大学協約教授らと会談。中谷協約教授は、日本との学術交流を推進するストラスブール大学の日本委員会委員長を務めており、本学を含めた日本の大学・研究機関がどのように欧州の研究機関と研究連携を進めていくべきかの議論を深めました。

また、本学との研究交流コーディネーターをドルフス教授が担当することになりました。

フランス北東部のバ=ラン県にあるストラスブール大学は、1961年に創設され、世界的に有名な詩人のヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749~1832)や化学者のシャルル・アドルフ・ヴュルツ博士(1817~1884)らの母校です。また医師のアルベルト・シュヴァイツァー博士(1875~1965)など、過去にノーベル賞受賞者を複数人輩出しています。


岡山大学とストラスブール大学と2010年より大学間協定を締結し、街づくりや社会文化科学系を中心に学術交流を進めてきました。今後、日仏大学会館との連携も強化し、ストラスブール大学との医歯薬学分野や自然科学分野、環境生命科学分野などの幅広い研究分野での連携や、その連携を促進するための短期教員交流協定の締結を進めて行くことになりました。

岡山大学は、2013年8月に文部科学省が全国の大学・研究機関から選定した
「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」を目指しています。
今回の訪問は、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施され、今後、世界トップレベルの大学・研究機関との強固な連携関係を確立し、より高いレベルでの研究基盤の強化を推進していきます。

 【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室
TEL:086-251-8919


【情報発信】東北師範大学(中国)との友好交流30周年記念国際シンポジウムを開催

岡山大学は中国の東北師範大学と9月5日、友好交流30周年記念国際シンポジウムを東北師範大学浄月キャンパス・赴日予備校講堂で開催。「中国と日本におけるグローバル教育のる課題とその展望」をテーマに、交流を深めました。


シンポジウムでは、東北師範大学の韓東育副学長が「友情を大切にし、ともに困難を乗り越える」と題して基調講演を行った。そのほか、本学の荒木勝理事・副学長(国際担当)、東北師範大学赴日本国留学生予備学校(赴日予備校)の徐氷副校長、本学大学院教育学研究科の桑原敏典教授が、グローバル教育についてぞれぞれ講演。赴日予備校党支部の安載鶴書記長による司会のもと、参加した関係者や学生ら約200人が熱心に聴講しました。また、日中両国のグローバル教育をテーマに語り合い、両大学のさらなる関係性の強化の重要性について話し合いました。記念シンポジウム後は、本学が寄贈した桜の木の前で、関係者の記念撮影を行いました。


【本件問い合わせ先】
中国長春事務所 副所長 大亀
TEL:086-251-7012
中国長春事務所 宋
TEL:(+86)15543288200



記念シンポジウムの様子