物質中の電子が示す新しい性質を探求する基礎物理学の研究分野「強相関電子系」をテーマにした国際会議が、本学の後援のもと、9月23日から28日の6日間にわたって岡山コンベンションセンターにおいて開催されました。国内を含めて、37カ国・地域から844人(うち国外から335人)が参加し、7件の基調講演、3件の受賞講演、99件の招待講演、81件の口頭発表、597件のポスター発表(合計787件の発表)が行われました。これは、岡山で開催される国際学会としては最大級の規模といえます。
発表された成果は、ウランを含む磁場に強い超伝導物質の発見や、500テスラもの超強磁場による電子の性質の制御、レーザー光電子分光などの最先端計測技術による電子状態の観察、渦状の磁気配列をもつトポロジカル磁性体など、多岐に渡りました。これらの成果は、次世代の磁気デバイスや小型高性能の超伝導磁石の開発につながるものです。
強相関電子系国際会議 (International Conference on Strongly Correlated Electron Systems) は世界の同分野の研究者らが各国持ち回りで毎年開催しています。国内ではこれまでに仙台(1992年)、長野(1999年)、京都(2006年)、東京(2013年)において開催されました。本年の岡山での開催は、同分野の研究拠点の一つである本学の最近の研究成果が評価され決定されたもので、本学から17人の教員が実行委員として、31人の学生がStudent Staff として会議の運営に携わりました。
岡山大学は、2013年8月に文部科学省が日本のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化のために全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての高い研究力を有しています。
【本件問い合わせ先】
岡山大学異分野基礎科学研究所 野原実
TEL:086-251-7828
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