<発表のポイント>
- 岡山大学、両備システムズが共同開発した早期胃癌AI診断システムの有用性を報告しました。
- 早期胃癌の深達度診断は治療法を決定する上で重要ですが、個々の医師の経験に基づいて行われており、診断能は医師によりバラツキがあります。
- 我々の開発したシステムは本研究により優れた診断精度が示され、今後より確実な治療法の選択に寄与できると思われます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院医歯薬学域の河原祥朗教授、濱田健太助教(実践地域内視鏡学)、ヘルスシステム統合科学学域の相田敏明講師、株式会社両備システムズの研究グループは人工知能(AI)を用いた早期胃癌の内視鏡診断システムを開発し、その有用性を検討しました。
早期胃癌の治療法には胃を温存できる内視鏡治療(ESD)と胃切除が必要な外科的治療があります。その選択には病変の正確な深達度診断が必要ですが施行医が画像を見て経験に基づいて診断を行っているのが実情です。個々の医師によりその診断能にはバラツキがあり、本来の適応でない治療法が選択されることも起こっています。
本システムを早期胃癌患者200例で検討したところ、深達度診断において約80%の正診率が得られました。今後このシステムを用いることで、その診断能の均一化、正診率の向上、確実な治療法の選択が期待されます。
◆河原祥朗教授からのひとこと
医療分野においても人工知能の応用は非常にホットな話題であり、多くの研究機関において開発競争がなされています。世界でも有数の内視鏡治療症例数を誇る岡山大学病院のデータを使って開発した人工知能システムの有用性が証明されたことで、日本のみならず世界の内視鏡診断に変革をもたらすものと期待しています。
◆論文情報
論
文 名: Application of convolutional neural networks for evaluating the
depth of invasion of early gastric cancer based on endoscopic images
掲 載 紙: Journal of gastroenterology and hepatology
著
者: Kenta Hamada, Yoshiro Kawahara, Takayoshi Tanimoto, Akimitsu Ohto,
Akira Toda, Toshiaki Aida, Yasushi Yamasaki, Tatsuhiro Gotoda, Taiji
Ogawa, Makoto Abe, Shotaro Okanoue, Kensuke Takei, Satoru Kikuchi,
Shinji Kuroda, Toshiyoshi Fujiwara, Hiroyuki Okada
D O I:10.1111/jgh.15725
U R L:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jgh.15725
◆詳しいプレスリリースについて
岡山大学が開発した早期胃癌AI診断システムの有用性
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20211104.pdf
◆参 考
・食道癌内視鏡治療の新機器を開発 有用性証明
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id87.html
・岡山大学開発の内視鏡用機器、大腸癌治療で有用性確認
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id93.html
・人工知能(AI)を用いた早期胃がん内視鏡診断システムを開発
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id629.html
・人工知能を用いた新型コロナ肺炎の画像診断システムの有用性を検討する研究を開始
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id739.html
◆参考情報
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・『Global×Localな医療課題解決を目指した最先端AI研究開発』人材育成教育拠点
(文部科学省「保健医療分野におけるAI研究開発加速に向けた人材養成産学協働プロジェクト」)
https://clinicalai.hsc.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学Society5.0シンポジウム「AI×医療×工学~AI医療応用最前線~」を開催しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000072793.html
・医療サービスに直結するAI研究開発と実践人材を育成 ~岡山大学における『Global×Localな医療課題解決を目指した最先端AI研究開発』人材育成教育拠点の取組~
https://kyodonewsprwire.jp/release/202102231325
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(医)実践地域内視鏡学講座 教授 河原祥朗
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:086-235-7219
FAX:086-225-5991
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (2020):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2021年11月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000314.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
0 件のコメント:
コメントを投稿