【岡山大学 x E&Dテクノデザイン:持続可能な開発目標に貢献するSDGsイノベーション】
自然から学び、技術に活かす
見えない地盤を可視化し安全安心な地盤に改良する
独自技術で、持続可能な街づくりを支える
◆自然から学び、技術に活かす
E&Dテクノデザイン株式会社(本社:岡山市北区、代表取締役:竹宮哲士)は、2007年に設立された、岡山大学発の地盤振動対策・液状化対策・不同沈下対策のコンサルティングと工事などを行うベンチャー企業だ。
初代社長の故竹宮宏和博士は岡山大学名誉教授でもあり、40年以上に亘る研究活動から優れた功績を多く残し、文部科学大臣科学技術賞をはじめ、土木学会や地盤工学会など複数の受賞歴がある。その研究の多くは、自然界を観察することからその着想を得たという。そして、その研究活動を学術(アカデミア)だけのものとするのではなく、広く社会の応用・実装すること、つまり「理と技を融合」させて社会へ貢献することを理念とし、この会社が設立された。
現在、同社は航空宇宙工学を専攻し、航空宇宙機開発で実際のものづくりを経験した息子・竹宮哲士博士によって運営されている。
E&Dテクノデザイン株式会社の初代社長である故竹宮宏和社長(左、岡山大学名誉教授、工学博士)と3代目社長の竹宮哲士社長(右、工学博士)
E&Dテクノデザインでは、振動対策、液状化対策、不同沈下対策を同時にできるWIB工法の設計、コンピュータシミュレーションによる振動解析、それに振動計測・評価を行っている。戸建住宅をはじめ、工場や施設を対象として、近隣の交通や工場から生じる有害な振動を取り除く業務実施実績を多数持つ。その数は全国に140例、全ての案件で確実な成果を残してきた。
例えば幹線道路での道路交通振動対策では、沿線住民は20年以上に亘り、睡眠障害や建具の揺れ、擁壁のひび割れなどによる振動被害に悩まされ続けたが、WIB工法による振動対策により、長年にわたる問題を一気に解消することに成功した。
科学的知見、そして多くの実績によって積み上げられた技術によって、E&Dテクノデザインが行う地盤改良は、地域住民の安全安心を守るだけでなく、豊かな暮らしへと繋がる。
E&Dテクノデザイン株式会社が手掛ける5つの事業
◆見えない地盤を可視化して安全安心な地盤に一挙に改良する独自技術「WIB工法」
E&Dテクノデザインは、揺れにくい地盤、液状化しにくい地盤を理論的に構築し、地盤設計によって安心安全な地盤作り行う独自特許技術「WIB工法」を持つ(「WIB(ウィブ)」とは「Wave Impeding Barrier」のこと)。その卓越した技術により、文部科学大臣科学技術賞や土木学会賞、地盤工学学会賞など、数々の賞を受賞してきた。
創業者である竹宮宏和岡山大学名誉教授が開発したWIB工法では、剛性の高いセル形式構造体(WIB工)を地中に作り、以下の効果を得ることができる。
(1)振動対策…住環境や精密作業の障害となる環境振動を低減
(2)液状化対策…軟弱地盤の地震力を低減し、液状化を防止
(3)不同沈下対策…地耐力を増強し、建物の不同沈下を防止
更に上記3つの効果を同時に発揮することができるうえ、従来のコストより安価で行うことができる。「従来よりも」というのは、(1)~(3)を1回の工事で一挙に行うことができ、個別に行うよりもはるかにコストが抑えられる点にある。また、これらの効果を事前に数値的に予想し、可視化する技術は、他の追従を許さないものである。
E&Dテクノデザイン株式会社の独自技術「WIB(ウィブ)工法」とその特長について
交通振動、工場振動、工事振動など、日常生活の中で発生する環境振動の低減は、住みやすい生活空間を得るためにはもちろん、振動を嫌う精密機器を正常に稼働させるには重要な点だ。また地震が多い日本の土地では、液状化対策や不同沈下対策は強靭な土地をつくり出すために必要な点でもある。
WIB工法は、軟弱地盤に対応し、低周波振動に効果が高く、鉛直振動・水平振動の両方に同時対応できる。さらに様々な場所での対策が可能でもあり、実績として環境振動を1/5~1/2に低減する。快適な住環境を作り、強靭で持続可能な街づくりを支える技術、それがE&Dテクノデザインの独自特許技術WIB工法である。
「WIB(ウィブ)工法」業務の流れ
◆国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標達成に貢献する事業活動
岡山大学は、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals;SDGs)」を大学経営の中心のひとつに置き、「岡山から世界に、新たな価値を創造し続けるSDGs推進研究大学」として、活発に教育、研究、社会貢献などを実施している。
岡山大学発ベンチャーであるE&Dテクノデザインの事業は、岡山大学が大学経営の中心のひとつに置くSDGsのビジョンと同じものを事業として実施している。それもSDGsが提唱される以前からの、言わば先駆けだ。同社の技術は、日常的には住環境の快適さを提供し、非常時には建物や道路などの強靭さを提供する。インフラの強靭さに関しては、特に地震が多い日本では、これまでの多くの震災においてそれらが命に直結することは誰もが認識していることだ。
E&Dテクノデザインは、初代社長である故竹宮宏和岡山大学名誉教授の研究活動を広く社会生活に応用・実装するために2007年に設立され、歴代の社長や従業員らが技術を磨き、地域住民の安全安心を守るだけでなく、豊かな暮らしへ繋げるための事業を推進している。
SDGsの「都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする」という目標11「住み続けられるまちづくりを」に当てはまる。そしてそのための独自技術は大学で築かれ、事業として実績を蓄積したイノベーションであり、SDGsの「強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る」という目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に合致する。E&Dテクノデザインは、SGDsをただのムーブメントとしてではなく、きちんと事業として推進することで、世界共通の目標であるSDGsの達成にも貢献する事業を実施している。
◆起業家精神(アントレプレナーシップ)を醸成するSDGs推進研究大学:岡山大学の取組
岡山大学では近年、大学で生み出された優れた研究成果を世の中に送り出す手段のひとつとして、大学発スタートアップ・ベンチャー企業の育成支援を積極的に推進している。特に学生や研究者の「起業家精神(アントレプレナーシップ)」を醸成することは、仮に起業に至らなくても社会における課題解決や隠れた未知の課題の発見と解決の実践などに必要な「総合知」を得ることができる。
岡山大学には、学生が主体となってアントレプレナーシップを醸成する学生組織「岡山大学-Ceed」がある。学生が主体となってアントレプレナーシップを共に学び、共に発揮し、未来を創造するミッションを掲げ、「挑戦」「気迫」「誠実」「探究」の4つの行動指針を持ち、学生の視点での課題解決を実践している。
E&Dテクノデザインは、岡山大学のアントレプレナーシップの先駆けとなる企業のひとつだ。初代社長である故竹宮宏和岡山大学名誉教授が起業した当時は「アントレプレナーシップ」などという言葉、あるいは雰囲気などは、ほとんど感じない岡山の土地であった。そのような中で、大学で培った研究を独自技術とし事業へと昇華させ、いろいろな人とのつながりや実績などを経て、今3代目の竹宮哲士社長へと引き継がれている。
竹宮社長は「WIB工法を代表とする父・竹宮宏和の研究は、しっかりと腰を落ち着けて研究ができる岡山大学の環境の賜物でもあります。物事を多次元的に観るためにも、その環境は大変貴重であり、今後とも岡山大学発の研究や岡山大学出身者の起業には大いに期待ができると思います」と岡山大学や岡山で起業へ挑戦しようとしている人たちにエールを送る。
竹宮社長に続く起業家が連続的にうまれ、その中から竹宮社長と共に共同研究や共同事業を興す起業家が出てくるかもしれない。新たな価値を生み出す活動を岡山大学では精力的に実施している。いまその活動の取組に多くの注目が集まる。
◆参 考
・E&Dテクノデザイン株式会社
https://www.ed-techno.org/index.html
・WIB工法について(動画あり)
https://www.ed-techno.org/wib.html#wibpv
・岡山大学-Ceed
◆お問い合わせ先
E&Dテクノデザイン株式会社に関するお問い合わせ先
〒701-1221 岡山県岡山市北区芳賀5303 岡山リサーチパーク インキュベーションセンター(ORIC)109号
TEL:086-286-8519
E-mail:info◎ed-techno.org
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.ed-techno.org/index.html
岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先
岡山大学 研究推進機構 産学連携・知的財産本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟 1階
TEL: 086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています
https://kyodonewsprwire.jp/release/202103262907
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