岡山大学資源植物科学研究所の馬建鋒教授と英国のアバディーン大学David Salt(デビット ソルト)教授らの研究グループは、異なるイネ系統の種子中の銅の濃度の違いを解析。イネ種子への銅の蓄積に関わる輸送体タンパク質「OsHMA4」を世界で初めて突き止めました。本研究成果は7月8日、英国の科学雑誌『Nature Communications』で公開されました。
銅は植物の生育に欠かせない必須金属であると同時に、濃度が高くなると、毒性を示します。しかし、植物がどのように体内の銅の濃度を調節しているのかについて、これまで明らかではありませんでした。本研究ではイネの根の内鞘細胞の液胞膜に局在し、銅を液胞に隔離するための輸送体を突き止めました。本研究成果により、種子中の銅濃度を高めた作物の開発につながると期待されます。
イネの根におけるOsHMA4(赤色)の局在。
<詳しい研究内容について>
イネ種子への銅輸送体タンパク質を発見
<論文情報>
タイトル:A heavy metal P-type ATPase OsHMA4 prevents copper accumulation in rice grain
著 者:Xin-Yuan Huang, Fenglin Deng, Naoki Yamaji, Shannon R.M. Pinson, Miho Fujii-Kashino, John Danku, Alex Douglas, Mary Lou Guerinot, David E. Salt & Jian Feng Ma掲 載 誌:Nature CommunicationsD O I:10.1038/NCOMMS12138
発表論文はこちらからご確認いただけます。
<お問い合わせ>
岡山大学資源植物科学研究所
教授 馬建鋒
(電話番号)086-434-1209
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id404.html
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