2013年9月14日土曜日

【産学官・異分野】イノベーションの未来を拓く処方箋 ーオープンイノベーション(Open Innovation)大学と企業の関係ー

「岡山大学シーズ・ニーズ創出強化イノベーション対話プログラム2013」では、事業の名前が意味するように「イノベーション(Innovation)」がひとつの“鍵”となっています。しかし、「イノベーション」とはどのようなものでしょうか。「イノベーション」という言葉をヨーゼフ・シュンペーターが形作ってから1世紀が経過しましたが、その時間の中でイノベーションを創出する環境はさまざまに入れ替わりました。その環境の中でイノベーションの“鍵”となるキーワードついて対話を行う会「イノベーションの未来を拓く処方箋」を都内で開催しました。

話題提供者は、本事業実施責任者である岡山大学学長特命(研究担当)・URAの佐藤法仁が務めました。今回の対話は、「オープンイノベーション(Open Innovation)  大学と企業の関係」と題して行われました。
オープンイノベーションとは、研究開発などで必要な技術を外部から取り入れることで、開発を加速させる手法です。自組織にはないシーズを世界から募集(Open)し、そのマッチングより開発に活かします。活かされる際には、きちんとした知財契約などを結びます(Close)。海外では、さまざまな企業において取り組まれ始めているイノベーション手法です。

佐藤URAは、「我が国の企業、特に大企業は自社ですべてを取り揃える“自前主義”が自然な形であるという認識がある。自前組織で高度経済成長をもたらして来た経営手法は、成功事例として経営者の脳裏に色濃く埋め込まれている。自前主義のメリットもあるがコストの面では必ずしもいいものとは言えない時代になってきている。また時代という点では、その“スピード”が桁外れに早くなって来ている。自社で足りないものを広く世界から求める“協調(Open)”を取り入れ、開発に掛かるコストを削減し、スピードをより加速させるひとつの手段が“オープンイノベーション”だ。このオープンイノベーションの取組に乗り遅れないためには、企業経営者と大学研究者はどう付き合うべきかを対話したい」と語りかけ、世界で行われているオープンイノベーションの事例を紐解きながら、企業と大学の求められるオープンイノベーションのあり方、特に「Open-Close戦略」について対話を行いました。

大学は数多くのシーズを有する組織であり、このシーズを如何に企業と結びつけて、イノベーション創出を加速させるかが鍵となります。今回の「オープンイノベーション」という取り組みは、日本では未だあまり知られていない言葉(取組)ですが、佐藤URAは今後のイノベーション創出においてとても重要な“鍵”になると強く語りかけました。

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html




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