同賞は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。
【科学技術賞 理解増進部門】
・大学院保健学研究科 山岡 聖典 教授 (研究概要、受賞概要)
「低線量放射線の健康影響に関する研究活動等を通じた理解増進」
低線量放射線の健康リスク不安に対し、学会賞等に評価された独自の研究成果も踏まえた講演・マスコミ活動等を実施。科学的根拠や教訓に基づく放射線教育・啓蒙の拡充や、報道被害の解消、風評による人的・物的被害や健康・将来への不安の払拭、より合理的な放射線の防護体系や活用方法の構築等へ貢献しました。
山岡教授は「本受賞は永年の多くの関係者のご尽力による賜物であり、全員の受賞と理解している。研究・教育は直接・間接的に社会貢献して価値が生じるものと捉え、今後は関連する健康長寿科学の発展・普及と国際的な人材育成に引き続き寄与したい」と話しました。
【若手科学者賞】
・異分野基礎科学研究所 菅 倫寛 助教 (研究概要)
「光合成における光化学反応の構造基盤の研究」
光合成における水分解反応機構の解明を目指す異分野基礎科学研究所の沈建仁教授、菅助教らの研究グループ。これまでに共同研究者と行った「X線自由電子レーザー施設を用いた光化学系II複合体の立体構造と機能に関する研究」や「植物の光化学系Iと光捕集アンテナIの超複合体の立体構造と機能に関する研究」は国際的に高く評価されています。
菅助教は「このような名誉ある賞を頂けたのは、素晴らしい共同研究者、サンプル、実験施設、チャンス、タイミング、そして家族の支えがあったからです。この栄誉を励みにフロンティアを切り拓く研究を続けていきたい」と話しました。
・大学院医歯薬学総合研究科(薬) 須藤 雄気 教授 (研究概要)
「レチナールタンパク質の機能創成に関する生物物理学的研究」
動物や微生物は、光を情報源やエネルギー源として利用しますが、光受容の際に主役となるのが、「レチナールタンパク質」というビタミンA誘導体を発色団とするタンパク質です。今回、須藤教授が行ったレチナールタンパク質の(1)新しい機能の発見、(2)生物物理学的手法を用いた精密解析とそれらに立脚した(3)人工的な機能の創成の3点が高く評価されました。
須藤教授は「このたびの表彰により、これまでの研究を評価頂き大変光栄に思っております。支えていただいた共同研究者の皆さまに深く感謝致します。この表彰を励みに、今後とも岡大生とともに、研究パラダイムを創っていく所存です」と話しました。
【本件問い合わせ先】
大学院保健学研究科 教授 山岡 聖典
TEL: 086-235-6852
異分野基礎科学研究所 助教 菅 倫寛
TEL: 086-251-8630
大学院医歯薬学総合研究科(薬) 教授 須藤 雄気
TEL: 086-251-7945
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id5718.html
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