第75回日本医学放射線学会総会が4月14~17日、パシフィコ横浜で開かれ、岡山大学病院放射線科平木隆夫講師の「CTガイド下IVR用ロボット(第二世代)の開発:術者被曝ゼロの実現」がCyPos賞プラチナメダルを受賞しました。
CTガイド下IVR(日本語名:画像化治療)とは、CT画像を見ながら術者が病変に針を刺入して行う治療や検査のことで、がん治療が可能なラジオ波治療や凍結治療のほか、さまざまな治療に使用されています。IVRは、針の刺入のみで行えるため、低侵襲で患者への負担が少なく、ニーズが高まっていますが、術者はCT装置のすぐ近くで手技を行うため、被ばくするという問題がありました。
そこで平木講師は、術者の被ばくを軽減するために、遠隔操作にて針の刺入を行える医療用ロボットの開発に着手。本学大学院自然科学研究科(工)松野講師、亀川講師との医工連携、コアテック(株)との産学連携で研究を行いました。現在、このようなロボットで認可されたものは世界でもなく、今回、同ロボットの革新性が評価され、約330演題の中から平木講師の発表が同賞に選ばれました。
平木講師は「この受賞は、一緒に開発している松野先生、亀川先生、コアテックの谷本室長やその他のチームの皆の努力の賜物です。今後は、医師の被ばくを軽減するのみならず、穿刺精度を向上させ、患者さんの治療成績を向上させるロボットを目指したい」と話しました。
同開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の「医療機器開発推進研究事業」の委託事業として研究を実施。現在、将来的な薬事承認に向けて、さらなる研究開発を進めています。
【問い合わせ先】
岡山大学病院放射線科 講師 平木隆夫
TEL: 086-235-7313
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