- 新しく開発したマイクロポンプを使った手術後の患者調節型鎮痛(PCA)ポンプを世界で初めて臨床現場で使用し、成功しました。
- 操作や設定はスマートフォンで行う画期的な製品なので、麻酔科の日常診療が大きく変わっていく可能性があります。
- 従来の2種類のPCAポンプの良い特徴を兼ね備えており、医療費を大幅に削減できる可能性があります。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(医)麻酔・蘇生学分野の森松博史
教授、岡山大学病院手術部の清水一好 助教と、大研医器株式会社 技術本部開発部 多久和良
部長の共同研究グループは、医薬品注入用ポンプで、使い捨てできる超小型のマイクロポンプを開発しました。このマイクロポンプを使った手術後の痛みを和らげるために使用する医療機器「クーデックエイミーPCA」を開発し、世界で初めて臨床現場で使用しました。特定臨床研究として、手術後の患者さん5人に対して使用したところ、大きな問題が起こることなく十分な鎮痛効果が得られ、安全に使用することができました。
本品は、スマートフォンのアプリで操作や設定ができることが特徴で、複雑な設定やデータ収集等の管理を簡単に行うことができます。また、マイクロポンプとスマートフォンを使うことで、従来の2種類のPCAポンプ(携帯型ディスポーザブル注入ポンプと機械式PCA ポンプ)の長所を活かした製品となっており、非常に軽く、持ち運びも楽になるので患者さんの早期離床を促し、QOL向上に寄与することが期待されます。さらに、従来製品よりも使い捨てのポンプ部分の費用削減が可能となり、医療経済的にも有意義となるでしょう。
この新しい医療機器は、今後、痛みに対する薬の投与だけでなく、医療現場で広く使用できる可能性が期待されます。
やっと、2014年から研究開発を始めたマイクロポンプの臨床使用が実現しました。これまで先生方や各病棟の看護師さん、臨床工学技士さんにヒアリングのご協力いただき、その結果が今の製品となりました。この研究開発に携わっていただいた皆様、ありがとうございました。 | 清水助教 |
<詳しい研究内容について>
術後痛に対する新しい医療機器「クーデックエイミーPCA」が医療現場に登場!〜手術後の痛みに新しい味方〜
<お問い合わせ>
岡山大学病院 手術部 助教 清水 一好
(電話番号)086-235-7778
(FAX)086-235-6984
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id720.html
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