・下部マントル主要鉱物であるブリッジマナイトでは、鉄とアルミニウムが入ることで、バルク音速が上昇する一方で横波音速が減少する(弾性波速度の逆相関が起きる)ことを発見した。
・下部マントル深部で観測されている地震波速度の逆相関が、化学的不均一で説明できる可能性を示した。
【概要】
公立大学法人兵庫県立大学の福井宏之助教は、国立大学法人岡山大学の米田明准教授、国立大学法人山口大学の中塚晃彦准教授、国立大学法人東北大学の鎌田誠司助教、公益財団法人高輝度光科学研究センターの筒井智嗣主幹研究員、国立研究開発法人理化学研究所のバロン アルフレッド准主任研究員らと共同で、下部マントル主要構成鉱物であるブリッジマナイトが、陽イオン置換により弾性波速度の逆相関を示すことを明らかにしました。
公立大学法人兵庫県立大学の福井宏之助教は、国立大学法人岡山大学の米田明准教授、国立大学法人山口大学の中塚晃彦准教授、国立大学法人東北大学の鎌田誠司助教、公益財団法人高輝度光科学研究センターの筒井智嗣主幹研究員、国立研究開発法人理化学研究所のバロン アルフレッド准主任研究員らと共同で、下部マントル主要構成鉱物であるブリッジマナイトが、陽イオン置換により弾性波速度の逆相関を示すことを明らかにしました。
この研究成果は、英国のオープンアクセス科学雑誌「Scientific Reports」において公開されます。
図1. 物質の硬さ(弾性波速度)変化の模式図。(右上)バルク音速VBと横波音速VSが、共に増加あるいは減少(正相関)する場合、温度や圧力の変化で容易に説明可能である。(左下)下部マントル深部では地域によって両者の変化が逆になっている(逆相関)。その原因として、化学組成の不均質が提案されているが、確かめられていなかった。
<詳しい研究内容について>
下部マントル深部の地震波速度異常(LLSVPs)を解き明かす鍵
【論文情報】
題名:Effect of cation substitution on bridgmanite elasticity: A key to interpret seismic anomalies in the lower mantle. 著者:Hiroshi Fukui, Akira Yoneda, Akihiko Nakatsuka, Noriyoshi Tsujino, Seiji Kamada, Eiji Ohtani, Anton Shatskiy, Naohisa Hirao, Satoshi Tsutsui, Hiroshi Uchiyama, & Alfred Q.R. Baron 掲載誌:Scientific Reports
DOI:10.1038/srep33337
発表論文はこちらからご確認いただけます。
<お問い合わせ>
国立大学法人岡山大学
広報・情報戦略室
電話:086-251-7292
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id416.html
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