2019年6月7日金曜日

【情報発信】心理の専門家ではないスタッフのための流死産・不育症カップルへのメンタルサポート実践の手引き「グリーフケアとテンダー・ラビング・ケア(DVD付き)」が完成

不育症の女性は、流産や死産を繰り返すことにより、不安を持ったり抑うつ状態になったりすることがあります。そして次の妊娠が始まるとその不安はさらに強くなっていきます。このような一連の時期に必要になるのが医療スタッフによる精神支援であるグリーフケア、テンダー・ラビング・ケア(TLC)です。その実践により不育症の女性はやさしさに包まれたような環境に置かれます。しかし、日本における普及は十分ではなく、認識のない医療スタッフも多く見られ、辛い思いをしている流死産女性も少なくありません。
 
今回、岡山大学大学院保健学研究科では、AMED「不育症の原因解明、予防治療に関する研究」により、不育症カップルへの調査を行い、その結果をもとに、臨床心理士などが在籍しない医療施設でも始めることができる「グリーフケア、テンダー・ラビング・ケア実践の手引き」とDVDを作成しました。全国の産婦人科施設に送付し、啓発・普及を推進する予定です。


◆研究者からのひとこと
流産や死産を繰り返す不育症女性は約4.2%(24人に1人)ともされ、少なくありませんが、周囲にも話すことができないため、孤独感が強く、うつや不安症の発生頻度も高くなります。20年以上前に不育症専門外来を開設して以来、検査や治療を行うとともに、多職種での精神支援を行ってきました。
 医療スタッフはもちろん、一般の方々にも「不育症」を知っていただければと思います。

岡山大学大学院保健学研究科 研究科長
岡山県不妊専門相談センター「不妊・不育とこころの相談室」 センター長
岡山大学病院リプロダクションセンター センター長
岡山大学生殖補助医療技術教育研究(ART)センター リカレント教育部門長
中塚幹也


<詳しい内容はこちら>
心理の専門家ではないスタッフのための流死産・不育症カップルへのメンタルサポート実践の手引き「グリーフケアとテンダー・ラビング・ケア(DVD付き)」が完成


<お問い合わせ>
岡山大学大学院保健学研究科 研究科長
岡山大学生殖補助医療技術教育研究(ART)センター
教授 中塚幹也
(電話番号)086-235-6538(FAX兼)


http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id621.html

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