2012年より本学では、研究成果や知的財産活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年3~4回発行。世界の大学・研究機関の研究者やマスコミ関係者等にニュースやトピックスを交えて配信し、本学の海外への情報発信を強化と国際的知名度の向上などを推進しています。
OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、強みある医療系分野の更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行。
本号では、大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)歯科薬理学分野の江口傑徳助教らの、さまざまながん細胞をもとに、三次元的に試験管内で作製したがんモデル=腫瘍オルガノイドの樹立に成功し、そのさまざまな特徴を明らかにした研究成果について紹介しています。
「腫瘍オルガノイド研究」は、三次元的にがんを再現するため、より生体に近い解析が可能となる最新技術です。江口助教らは、転移性および治療抵抗性の高いがん細胞に由来する腫瘍オルガノイドを作成。それを解析することでがんの進展に必要なHSP90αタンパク質と細胞外小胞を盛んに分泌することが明らかとなりました。今後、がんの再発と転移のしくみが明らかにされ、新しい治療方法が開発されることが期待されます。
岡山大学は、平成25年8月に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の構築のため、強みある分野の国際的な情報発信を力強く推進していきます。また、強みある医療系分野から生み出される成果を社会や医療現場が求める革新的技術として、より早く届けられるように研究開発を推進していきます。
なおOU-MRUは、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施されています。
Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.51:Potential of 3D nanoenvironments for experimental cancer
<Back Issues:Vol.43~Vol.49>
Vol.43:Potential origin of cancer-associated cells revealed (大学院自然科学研究科(工学系) 妹尾昌治教授)
Vol.44:Protection from plant extracts (中性子医療研究センター 小野俊朗教授)
Vol.45:Link between biological-clock disturbance and brain dysfunction uncovered (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)宝田剛志准教授)
Vol.46:New method for suppressing lung cancer oncogene (大学院自然科学研究科(工学系) 世良貴史教授)
Vol.47:Candidate genes for eye misalignment identified (大学院医歯薬学総合研究科(医学系) 松尾俊彦准教授)
Vol.48:Nanotechnology-based approach to cancer virotherapy (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)藤原俊義教授)
Vol.49:Cell membrane as material for bone formation (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)松本卓也教授)
Vol.50:Iron removal as a potential cancer therapy (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)大原利章助教)
<参考>
Okayama University e-Bulletin:
//www.okayama-u.ac.jp/user/kouhou/ebulletin/
【本件問い合わせ先】
広報・情報戦略室
TEL:086-251-7293
E-mail:www-adm@adm.okayama-u.ac.jp
本号で紹介した研究成果を担当した江口傑徳助教 |
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。 また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています |
http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id7424.html
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