2018年7月16日月曜日

【情報発信】Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.53 発行

岡山大学は6月27日、本学の強みである医療系分野の研究成果について、革新的な基礎研究や臨床現場、医療産業等に結びつく成果を英語で情報発信するWebレター「Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU)」のVol.53を発行しました。
2012年より本学では、研究成果や知的財産活動などを英語で情報発信するWebマガジン「Okayama University e-Bulletin」を年3~4回発行。世界の大学・研究機関の研究者やマスコミ関係者等にニュースやトピックスを交えて配信し、本学の海外への情報発信を強化と国際的知名度の向上などを推進しています。

OU-MRUは、e-Bulletinの姉妹誌として、強みある医療系分野の更なる増強と本学研究者が同分野で発表したイノベーティブな研究成果を世界にタイムリーに発信するために発行しています。
本号では、大学院ヘルスシステム統合科学研究科の松尾俊彦准教授大学院自然科学研究科(工学系)高分子材料学研究室の内田哲也准教授の医工連携研究が進めている、岡山大学方式人工網膜「OURePTM黄斑変性を有するサルの視覚誘発電位を回復することと術後も合併症がなく安定している成果について紹介しています。

岡山大学方式の人工網膜OURePTMは、色素結合薄膜型の人工網膜であり、2013年にアメリカで販売開始されたカメラ撮像・電極アレイ方式とはまったく異なる技術の“世界初の新方式”の人工網膜です。現在、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と薬事戦略相談を積み重ね、「医薬品医療機器法(旧薬事法)」に基づく医師主導治験を岡山大学病院で実施する準備を進めています。

治験機器である人工網膜には極めて高い安全性、有効性、品質管理が求められており、良い研究シーズがあるからと言ってすぐに患者に適応することはできず、長い時間を掛けていくつもの試験を適正に実施しなければなりません。本研究成果によって、人工網膜の有効性と安全性が更に示されたことにより、医師主導治験の実施に向けた確実な階段をまた一歩上がりました。
 

岡山大学は、平成25年8月に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の構築のため、強みある分野の国際的な情報発信を力強く推進していきます。また、強みある医療系分野から生み出される成果を社会や医療現場が求める革新的技術として、より早く届けられるように研究開発を推進していきます。

なおOU-MRUは、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施されています。

Okayama University Medical Research Updates(OU-MRU) Vol.53:Successful implantation and testing of retinal prosthesis in monkey eyes with retinal degeneration


<Back Issues:Vol.45~Vol.52>
Vol.45:
Link between biological-clock disturbance and brain dysfunction uncovered (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)宝田剛志准教授)
Vol.46:
New method for suppressing lung cancer oncogene (大学院自然科学研究科(工学系) 世良貴史教授)
Vol.47:
Candidate genes for eye misalignment identified (大学院医歯薬学総合研究科(医学系) 松尾俊彦准教授)
Vol.48:
Nanotechnology-based approach to cancer virotherapy (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)藤原俊義教授)
Vol.49:
Cell membrane as material for bone formation (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)松本卓也教授)
Vol.50:
Iron removal as a potential cancer therapy (大学院医歯薬学総合研究科(医学系)大原利章助教)
Vol.51:
Potential of 3D nanoenvironments for experimental cancer (大学院医歯薬学総合研究科(歯学系)江口傑徳助教)
Vol.52:
A protein found on the surface of cells plays an integral role in tumor growth and sustenance (大学院保健学研究科廣畑聡教授)


<参考>
Okayama University e-Bulletin://www.okayama-u.ac.jp/user/kouhou/ebulletin/

【本件問い合わせ先】
広報・情報戦略室
TEL:086-251-7293
E-mail:
www-adm@adm.okayama-u.ac.jp



国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。
また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています



http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id7688.html


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