2018年11月13日火曜日

【情報発信】日本の結核の動向を詳細に解明 結核撲滅に向けての取り組み、加速が必要

◆発表のポイント
・1997 年~2016 年の20 年間において、日本国内の結核の新規登録患者数および死亡者数は減少しました。
男女ともこの20 年間で同様に減少しましたが、国際的な結核撲滅の目標を達成するには一層の取り組みが必要であることが示唆されました。
本研究成果は結核撲滅への取り組みに活用されることにより、SDGs の達成において国内外への貢献が期待されます。
 
 
岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科の狩野光伸教授と大学院医歯薬学総合研究科の小山敏広助教の研究グループは、国内外の研究機関と医療機関の研究者(札幌医科大学 樋之津史郎教授、大阪大学 朝野和典教授、萩谷英大助教、徳島大学病院 座間味義人准教授、千葉大学病院 三上奈緒子氏、岡山大学病院 千堂年昭教授、北村佳久准教授、建部泰久氏、University of MinnesotaMedical School 港 雄介博士)との共同研究において、これまで不明であった日本国内の結核の罹患率や死亡率の長期的な傾向を、詳細に明らかにしました。
 
結核は不治の病と恐れられてきましたが、現代でも世界で毎年約1000万人が罹患し、約160万人が死亡する世界三大感染症の一つです。本研究グループは、1997年から2016年の20年間における、日本国内の新規登録患者数と死亡者数を調査。男女とも、この20年間で新規登録者数と死亡者数が減少していることが判明しました。

本研究成果は、2018年11月9日現地時間午後に英国の医学誌「Epidemiology and Infection」に掲載されます。


◆研究者からのひとこと
 今回の研究は内外の7大学・大学病院の研究者による、SDGsの達成へ貢献するための共同研究です。結核の撲滅は国際的な目標です。さまざまな研究者の視点を取り入れ、医療ビッグデータを活用することで、日本だけでなく世界の人々に貢献することができると期待しています。
小山助教

 
■論文情報
論 文 名:Trends in incidence and mortality of tuberculosis in Japan: A population-based study, 1997–2016

掲 載 紙:Epidemiology and Infection
著  者:Hideharu Hagiya, Toshihiro Koyama, Yoshito Zamami, Yusuke Minato, Yasuhisa Tatebe, Naoko Mikami, Yusuke Teratani, Ayako Ohshima, Kazuaki Shinomiya, Yoshihisa Kitamura, Toshiaki Sendo, Shiro Hinotsu, Kazunori Tomono, Mitsunobu R. Kano. 
D O I:10.1017/S095026881800290X
U R L:
https://doi.org/10.1017/S095026881800290X


<詳しい研究内容について>
日本の結核の動向を詳細に解明 結核撲滅に向けての取り組み、加速が必要

 
<お問い合わせ>
岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科
 教授 狩野光伸

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(薬)
 助教 小山敏広
(電話番号)086-235-6585



http://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id578.html


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