<発表のポイント>
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日本臓器移植ネットワークのデータベースを使用し、体外循環式心肺蘇生法(ECPR)後の臓器提供の実態や移植を受けた人の成績(移植臓器の生着率)について、ECPRを実施されなかった人と比較しました。
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ECPR群は非ECPR群と比較し、脳死下臓器提供に至るまでの期間が長く、移植肺の生着率は悪いものの、その他の臓器については同等であることが明らかとなりました。
◆概 要
臓器提供者(ドナー)の不足は世界的にも深刻な問題です。体外式膜型人工肺(ECMO)を使って蘇生を試みる体外循環式心肺蘇生法(ECPR)は心停止に対する高度な心肺蘇生法ですが、それでも脳機能が回復せずに脳死に至る患者さんが一定数存在します。
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)の学術研究院医歯薬学域(医)救命救急・災害医学講座の湯本哲也講師、同・中尾篤典教授らのグループは、公益社団法人日本臓器移植ネットワークのデータベースを解析し、一時的にでも心停止の状態に陥ったドナーを対象として、ECPRを実施された群とECPRを実施されなかった群を比較しました。
その結果、臓器提供の選択肢提示や脳死下臓器提供に至るまでの期間は、ECPRを実施された群で有意に長いものの、移植を受けた人(レシピエント)の成績は肺以外については同等であることが分かりました。
移植肺の成績についてはさらに検証する必要がありますが、救命救急の現場で心停止に対してECPRを行ったものの脳死に至ってしまった場合に、ECPRを行わず脳死に至った場合と同等に臓器提供も選択できる可能性があることが示唆されました。
この研究成果は、2024年5月13日に英国の科学雑誌『Critical Care』に掲載され、6月3日に岡山大学から公開されました。
◆湯本哲也講師からのひとこと
臓器提供を選択された患者さんやご家族に敬意を表するとともに、救命救急、移植医療に携わってきた医療者の皆様、そして長年に渡り蓄積された大変貴重なデータを使用させていただいた日本臓器移植ネットワークの皆様をはじめ、関係者の方々に深謝申し上げます。
◆論文情報
論 文 名:Organ donation after extracorporeal cardiopulmonary resuscitation: a nationwide retrospective cohort study
掲 載 紙:Critical Care
著 者:Tetsuya Yumoto, Kohei Tsukahara, Takafumi Obara, Takashi Hongo, Tsuyoshi Nojima, Hiromichi Naito, Atsunori Nakao
D O I:10.1186/s13054-024-04949-5
U R L:https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-024-04949-5
◆詳しい研究内容について
ECMO使用の有無は肺を除き臓器提供後の生着率に影響を与えないことが明らかに~看取り方の選択肢のひとつである臓器提供について適切な情報提供を~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r6/press20240603-1.pdf
◆参 考
・岡山大学医学部
https://oumed.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
・岡山大学病院 救命救急科
https://okayama-u-qq.sakura.ne.jp/
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(医)救命救急・災害医学講座 講師 湯本哲也
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:086-235-7427
FAX:086-235-7427
https://okayama-u-qq.sakura.ne.jp/
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学統合報告書2023:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001926.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube):https://youtu.be/Qdqjy4mw4ik
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/RWn63i20xIw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002079.000072793.html
岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください
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岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002256.000072793.html
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