2014年3月31日月曜日

【産学官・異分野・産学官】大学改革は大学病院経営がキモ ~シーズ・ニーズからのイノベーション創出を担うHospitalTechの可能性~

大学、特に国立大学には国や産業界などから大学改革が強く求められており、その分野は教育・研究・社会貢献のすべての分野に及んでいます。今回の「大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業(イノベーション対話促進プログラム)」における岡山大学の取り組みは、生命科学分野をひとつのコアにしています。この生命科学分野は、大学において見た場合、「大学病院」というひとつの大きな部局が存在しています。大学病院は、ある程度の独立性を持ちつつ、大学の一部局として学長のもと病院長(病院担当理事)が経営を担っていますが、もちろん国から国立大学法人に配分されている運営費交付金も大学病院に流れています。

昨今の大学改革においては、特に研究力強化や産学連携の促進、人事管理・会計システムの改善などが指摘されることが多いですが、大学病院を持つ多くの国立大学においては、この大学病院の経営を効率化することが大きな大学改革のひとつでもあると思われます。

今回、これまで開催してきた「イノベーションの未来を拓く処方箋シリーズ」の 最終回として、「大学改革は大学病院経営がキモ ~シーズ・ニーズからイノベーション創出を担うHospitalTechの可能性~」と題した対話を本学津島キャンパスで開催しました。

話題提供は、本事業の実施責任者であり、岡山大学の医療系を含めた生命科学系分野の研究力強化を担当している佐藤法仁学長特命(研究担当)・URAが務めました。はじめに佐藤URAは、大学の財務状況に見る大学病院のウェートの高さと大学病院における病院経営全般に関する点などについて紹介。さらに大学病院という「最後の砦」である医療機関における経営の難しさがある点や大学病院に勤務する医療従事者らの労働環境に関連し、労務管理だけでなく、研究力強化促進の観点からみた研究時間の確保の難しさなどについても紹介しました。特に時間の確保の難しさについては、医療のみに費やす時間だけではなく、雑務に費やす時間が多いこと。その時間に費やす労務費は単価の高い医療従事者である点から他の分野と比べて高額になることなどが挙げられました。このような中で佐藤URAは、大学病院の中にあるシーズ・ニーズのマッチからイノベーション創出を担うヒト・モノ・カネが揃う中で、時間を確保することの手始めとして、病院の業務で人でなくても担えるものはできる限りテクノロジーに落とし込めること、そのために病院がテクノロジーのデザイン志向を持って課題をオープンイノベーションで解決するHospital × Technologyの「HospitalTech(ホスピタルテック)」の重要性について、事例をもとに紹介しました。

対話では、病院(Hospital)の課題をテクノロジー(Technology)で解決するHospitalTechに該当する分野の洗い出しやそこに関わる法律や規則などの規制が改革のブレーキとなる面があること、医療従事者とベンチャーなどの企業との関係(特に人と人の付き合い方)などについて、さまざまな課題について議論が交わされました。さらに今回の対話の題名である「大学改革」において、大学病院が担う点がかなり大きいことが再確認され、引き続き、大学病院の改革を行うことで、引いてはそれが大学改革につながることが認識されました。

最後に挨拶した佐藤法仁学長特命(研究担当)・URAは、「大学改革強化の視点から外部資金の獲得を進めることなどが言われる。この点は重要なことだが、大学病院の数ある診療科において、一診療科の運用次第で数千万~数億円の増減が出る。どれだけ外部資金を確保しても吹っ飛んでしまう額でもある。附属病院を持つ国立大学において、病院は財務上、授業料収入に次いで大きなウェートを占めることが多い。企業で言えば中核事業の一つである。企業の運命を左右する中核事業の改革を進めず、経営改革を行う企業がないのと同じように、大学改革における大学病院の改革は極めて重要であり、本学のように改革を進め、黒字化を進める大学は稀である。また大学病院には多くのシーズ・ニーズのマッチングチャンスが眠っており、その新しい開拓分野としてHospitalTechは、大学病院だけではなく、産業界にも大きなチャンスがあり、イノベーション創出の機会、引いてはわが国の産業力活性化になるのではないか」と述べ、今後、大学改革とイノベーション創出における大学病院の役割の重要性について力強くコメントしました。

いま多く注がれている大学改革の取り組みにおいて、大学病院をターゲットにしたものは非常に少なく、またその経営改革の視点としてテクノロジーを駆使した改善と経営改革を担う取り組みも稀だと思われます。多くの規制のしがらみがある分野でもありますが、シーズ・ニーズの宝が眠っている大学病院をうまく使うことで大学改革に結び付け、引いてはわが国を代表するテクノロジー、産業を創出していく可能性を切り開いていくことが重要だと思われます。



大学改革における大学病院経営の重要性と大学病院のシーズ・ニーズをさらに活かすHospitalTechについて説明する佐藤法仁学長特命(研究担当)・URA

  
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2014年3月28日金曜日

【産学官・異分野】イノベーションの未来を拓く処方箋12 ー クラウドファンディング(Crowdfunding)と知的財産ー

イノベーション創出が強く求められている中で、その環境の中でイノベーションの“鍵”となるキーワードついて対話を行う会「イノベーションの未来を拓く処方箋」を本学津島キャンパスで開催しました。

前回の第11回では、「共感から共創へ 夢を実現するクラウドファンディング(Crowdfunding)”という方法と題して対話会が開催され、わが国ではまだまだ知られていない「クラウドファンディング(Crowdfunding)」についての対話を行いました。
この対話の中では、研究や実験などの社会の人達にとっては難しいキーワードをクラウドファンディングのプロジェクトに上げ、共感を生み、資金を集める中で共創(プロジェクト共創)へと牽引する効果的なプロセスについて対話が行われました。また対話の中では、クラウドファンディングのプロジェクトにおける知的財産の取扱についても対話が広がり、第11回内では収まりきらなかったため、今回の第12回「クラウドファンディング(Crowdfunding)と知的財産」として継続して対話を行うことになりました。ファシリテーターは前回に引き続き、本学の佐藤法仁学長特命(研究担当)・URAが務めました。

対話会のはじめに佐藤URAからクラウドファンディングに関係する知的財産の概要について紹介を行いました。「クラウドファンディングのプロジェクトをWeb上で公開した際、その時点でプロジェクトのアイデアは公開情報となる。つまり、特許の権利を主張することができなくなる。クラウドファンディングにおける特許、例えばアイデア特許などはプロジェクト公開前に行っておくことが原則である。またこのプロジェクトのアイデアは自分が考えたと思っていても、すでに誰かが考えており、既に特許にしているかもしれない。その場合は、相手から訴えられることもある。特に商標権の場合は厄介である」とクラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げる前の知的財産の確認の重要性を説明しました。


その後の対話では、一般的なクラウドファンディングのプロジェクトから大学における、特に自然科学系研究のクラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げる際の課題について議論が行われました。
議論の中では、創薬などの部分を除いたものつくり分野について検討。前回で紹介したクラウドファンディングの実施方法(寄付型、購入型、投資型、貸付型)において条件が異なることなどにも触れつつ、プロジェクトを立ち上げる際の諸規定をしっかりと明記しておく重要性について、さまざまな意見が出されました。さらには、これらの諸規定について、大学の契約担当組織・者がクラウドファンディングに対応した仕事の進め方(制度改革)を行う必要についても意見が出されました。

会の最後に挨拶した佐藤法仁URAは、「クラウドファンディングの対話会は1回で終わると思っていたが、2回シリーズとなり今回の知的財産の話だけでも、数多くの意見、対話が行われた。それだけクラウドファンディングに対する関心が高いと言えるかもしれない。クラウドファンディングはお手軽さがあるので、研究者でも手を出しやすいが、プロジェクトが成立すれば約束履行の義務が生じる。研究の場合、どこまですれば約束履行の義務が果たせたのかはプロジェクト概要に明記することだけではなく、資金を投じる多くの人たちの理解が必要である。人によっては、約束履行を果たしていないと感じる人も出てくる。そのため大学、あるいは研究者がクラウドファンディングを行う際は、大学組織として統一した取り決めなどを整備し、構成員がそれを理解しておく必要がある」と挨拶し、今後の制度改革の必要性についても述べました。

クラウドファンディングに関する対応は、岡山大学でもまだ議論がされていません。アメリカではクラウドファンディング企業であるKickstarterなどに注目が集まり、多額の投資資金を集めながら大きな成長を遂げており、その波は近いうちにわが国にも波及することでしょう。また、本格的に始動しはじめた日本のクラウドファンディング企業も触発され、わが国におけるクラウドファンディングは大きな市場となり、誰もが手軽にプロジェクトを立ち上げらえるものとなると思われます。クラウドファンディングは、本シリーズで取り上げた「オープン・イノベーション(Open Innovation)」の流れにもリンクする点ですが、今回の対話でも出された大学としてきちんとした取り決めやバックオフィスの整備が必要だと思われます。また、クラウドファンディングを行う企業との包括連携協定などを結ぶ可能性も十分に視野に入れて対応を進めることも考えられらます。今後、継続してクラウドファンディングの議論は行う必要があると思われます。

クラウドファンディングの知的財産の取扱について、事例をもとに説明する話題提供者の佐藤法仁学長特命(研究担当)・URA。大学組織と教職員のクラウドファンディングに対する理解と制度改革の必要性についても紹介しました。


<過去開催>

第1回 オープンイノベーション(Open Innovation) 大学と企業の関係:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/09/open-innovation.html

第2回 大学発ベンチャーの“企業”としての自立化:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/10/blog-post_25.html
第3回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(1.シリコンバレーのハブ機能):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/10/blog-post_30.html
第4回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(2.シリコンビーチ台頭の兆し):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
第5回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(3.イノベーション大国になりつつあるイスラエルの活動):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/3.html
第6回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(4.ニューヨークのイノベーション好循環への挑戦):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/4.html
第7回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(5.ドイツIndustry4.0の挑戦):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/01/5industrie40.html
第8回 共用スペース?いえ違います“コワーキングスペース”です:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/02/blog-post_37.html
第9回 社会問題をイノベーションで解決 “ソーシャル・イノベーション(Social Innovation)という方法:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/03/social-innovation.html
第10回 IPOやM&Aがゴールではない 持続可能なベンチャーを目指して:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/03/ipom.html
第11回 共感から共創へ 夢を実現するクラウドファンディング(Crowdfunding):https://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/03/crowdfunding.html

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html

【産学官・異分野】イノベーションの未来を拓く処方箋11 ー 共感から共創へ 夢を実現するクラウドファンディング(Crowdfunding)ー

「岡山大学シーズ・ニーズ創出強化イノベーション対話プログラム2013」では、事業の名前が意味するように「イノベーション(Innovation)」がひとつの“鍵”となっています。しかし、「イノベーション」とはどのようなものでしょうか。「イノベーション」という言葉をヨーゼフ・シュンペーターが形作ってから1世紀が経過しましたが、その時間の中でイノベーションを創出する環境はさまざまに入れ替わりました。その環境の中でイノベーションの“鍵”となるキーワードついて対話を行う会「イノベーションの未来を拓く処方箋」(第11回)を本学津島キャンパスで開催しました。

第11回目となる今回の対話のお題目は、「共感から共創へ 夢を実現するクラウドファンディング(Crowdfunding)”という方法と題して行われました。

「クラウドファンディング(Crowdfunding)」とは、「Crowd(大勢の人々)」と 「Funding(資金調達)」を組み合わせた造語です。その歴史は古く、欧米を中心に一般人や投資家、金融機関などからプロジェクトに合わせて資金を集める方法です。ソーシャル・ファンディング(Social-Funding)とも呼ばれていますが、日本では「クラウドファンディング」という名前が知られはじめています。主流はKickstarterなど、まだまだ欧米企業が現地で活動していますが、わが国でもReadyforMakuakeサーチフィールドKibidangoなど、いろいろな会社がクラウドファンディングの事業をはじめています。そのプロジェクトの中には、大学の教育や研究、国際活動などを対象にしたものも多くあります。今回の対話では、この「クラウドファンディング(Crowdfunding)」を中心に、今後クラウドファンディングがイノベーション創出への鍵となるのかについて対話する場となりました。

話題提供者は、本事業の実施責任者でもある本学学長特命(研究担当)・URAの佐藤法仁が務めました。佐藤URAは、クラウドファンディングの実施方法について、寄付型や購入型、投資型、貸付型などがある点。プロジェクトの達成方法として、All or Nothing(目標額に達成しないとプロジェクトが成立しない方法)かAll-In(集められた金額の額に限らず期間内に集められた資金でプロジェクトを成立させる方法)など、基本概要について説明。さらには、プロジェクトの成功の基本は、そのプロジェクトの魅力もさることながら「共感」を呼び、その共感として資金を投じるとともにプロジェクトを立てた人と一緒にプロジェクトを作り上げていく「共創」が重要なキーワードであることを紹介。研究力強化促進の面で、単純に研究室でやっている研究テーマをクラウドファンディングのプロジェクトにしても共感や共創を呼び込むことは難しく、「この研究をやりたいのでお金をください」ではなく、研究が社会や個人、環境などに対して「変化」をもたらし、それを感じさせることのできるテーマを絞り込むことが重要である点を紹介しました。

対話では、専門用語などの難しい言葉を使わずにプロジェクトの内容を伝えることの難しさや創薬などの完成までに長い道のりと大半が薬に結びつかない現実において、クラウドファンディングは有効な手段となりうるのかなどについて対話が盛り上がりました。
また知的財産面についての疑問が多く出されました。知財についての対話は今回の午後の部に急遽、引き続き第12回として開催することにし、課題の洗い出しを参加者らと行いました。


話題提供者の佐藤法仁URAは、「対話の中にも出てきた専門用語などの難しい言葉を使わずに相手に伝えるというのはスキルの部分でもある。例えば日頃、研究プレスリリースなどの広報をやっていない研究者にはそのスキルがない方も多い。これはバックオフィスである広報部署のサポートも重要であるが、日ごろから自分の研究をどのようにして社会に伝えて行くのか、その中で「共感」のポイントはどこに置けば、社会の人達が「共感から共創」へ心が動くのかという経験を積まなければならない。他方で、クラウドファンディングは大学の教育研究力強化促進の面でも有効な手段のひとつであることは確かだが、クラウドファンディングの資金を受け入れる大学側の財務、知財、契約などの諸々の整備も必要であり、今日の対話で洗い出された点は貴重なものだと思う」と(午前の部)の総括を行いました。

クラウドファンディングの可能性は大きいものであり、社会課題を解決することを目的として教育研究を行うことが多い大学では、親和性のある取組になるかもしれません。現在、クラウドファンディングはまだまだ一般的ではなく、そのシステムの理解が十分に社会に浸透しているとも言えません。このような状況の中で大学がいち早くクラウドファンディングの可能性を見つめ、その取り組みを実践するための、大学組織内の制度改革に取り組むことは、わがく国の寄付文化や投資文化のさらなる定着、そしてイノベーション創出の改善に大きくつながると思われます。

<過去開催>

第1回 オープンイノベーション(Open Innovation) 大学と企業の関係:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/09/open-innovation.html

第2回 大学発ベンチャーの“企業”としての自立化:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/10/blog-post_25.html
第3回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(1.シリコンバレーのハブ機能):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/10/blog-post_30.html
第4回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(2.シリコンビーチ台頭の兆し):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
第5回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(3.イノベーション大国になりつつあるイスラエルの活動):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/3.html
第6回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(4.ニューヨークのイノベーション好循環への挑戦):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/4.html
第7回 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(5.ドイツIndustry4.0の挑戦):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/01/5industrie40.html
第8回 共用スペース?いえ違います“コワーキングスペース”です:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/02/blog-post_37.html
第9回 社会問題をイノベーションで解決 “ソーシャル・イノベーション(Social Innovation)という方法:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/03/social-innovation.html
第10回 IPOやM&Aがゴールではない 持続可能なベンチャーを目指して:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/03/ipom.html

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【異分野・産学官】科学技術政策を肴に夢を語り合う 岡山大学フューチャーセッション 開催

2014年3月27日(木)岡山市北区

岡山大学の研究力強化は、国の科学技術政策と関係が深く、今後の政策の方向性の把握やその方向性を定める際の議論に参画することはとても大切なことです。これらを踏まえ、わが国の科学技術のあり方と未来について多様な立場から解決すべき問題を提起し、少人数での活発な対話を通してより良い未来を実現する解決策を構築する「第13回岡山大学フューチャーセッション(Future Session)」を327日、本学本部棟(津島キャンパス)で開催しました。
 
文部科学省大臣官房政策課評価室の斉藤卓也室長が、「今後の科学技術イノベーション政策の方向性と「夢ビジョン2020」」と題して、対話材料を提供。データを基にして、わが国の科学技術政策の遍歴や大学などの研究機関における国際競争力の現状などについて紹介しました。
また、2020年に開催予定の東京オリンピック・パラリンピックをひとつの機会に、2020年以降をも見据えた新たな成長戦略や価値を創出し、日本社会を元気にしようとする取り組み「夢ビジョン2020」(文部科学省版)について、取りまとめ担当者の視点から紹介しました。
 
参加した本学教職員や一般の方、企業、自治体の関係者ら約80人は、将来数多くの夢が咲き、日本社会が活性化するためには、科学技術が出来ることはどのようなことなのかについて議論。海外からの参加者からは、自国での事例を紹介するなど、グローバルな視点からの科学技術政策についても対話が行われました。
 
またセッションの最後に、今回のセッション・ファシリテーターを務めた本学の佐藤法仁学長特命(研究担当)・リサーチアドミニストレーターが、「ビジョンなどの価値やイノベーションを生み出す政策を創造することはとても難しいことだが、それをあきらめてしまっては大学の場を失うことにもつながる。“できる、できない”を判断するのではなく、“どうしたらできるのか”という思考をひとりひとりが鍛えることで、より良いビジョンを作り出せるのではないか。そう思えるための種を今後も国や社会と共に撒いていきたい」と総括しました。

岡山大学では、社会と共に革新的イノベーションや高付加価値産業の創出、世界で戦えるリサーチ・ユニバーシティ(研究大学)をめざし、「リサーチ・ユニバーシティ:岡山大学」につながる積極的な研究推進・研究力向上を精力的に行っており、今回のセッションで得た知見や人的ネットワークを今後の研究大学運営に活かしていきます。

科学技術の過去と現在と未来について語る文部科学省の斉藤卓也室長。「現役官僚が科学技術の夢を語る」というなかなか出会えない場において、参加者らとともによりよい科学技術の未来について対話を繰り広げました。

斉藤室長の対話材料に聴き入る参加者ら。今回のセッションには、学生、教員、大学事務職員、医師などの医療従事者、メーカーや銀行などの企業人、そして一般の方など多様な方々が参加しました。 

海外からの参加者は、それぞれの国や地域における現状を踏まえて対話に参加。単に日本だけの視点に限らず、グローバルな視点のもと、多様な対話が繰り広げられました。 

 総括を行うファシリテーター役の佐藤法仁本学学長特命(研究担当)・リサーチアドミニストレーター。何かを達成するためには、「できる・できない」という誰でもできる議論よりも、「どうしたらできるのか」を前提に考え、行動していくことが重要ではないかと総括しました。また今後、本学も「夢ビジョン」の実現に協力していきたいと述べました。

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html
文部科学省:
http://www.mext.go.jp/

2014年3月26日水曜日

【光生命】革新的光技術で次世代グローバル研究シーズ・ニーズを探る 岡山大学フューチャーセッションinケベック Part2 開催

2014年3月22日(土)~25日(火)カナダ・モントリオール

岡山大学では、研究力における強みのひとつである光技術分野」をさらに強化し、国際展開を推進する取り組みを実施しています。今回、先般行われた「第1回グローバル・フューチャーセッションinケベック」に引き続き、光技術分野のシーズとニーズの対話をより専門的に深めることで、本学の光技術分野増強と多角的な国際展開推進につなげようと32225日に、本学大学院自然科学研究科分光化学研究室の唐健准教授と宮本祐樹特任助教がカナダを訪れ、光技術分野において最先端の研究を行ってる研究者らと共に「第2回フューチャーセッション in ケベック(Part2)」を開催しました。

唐准教授らは、レーザー研究で世界有数の研究施設と研究力を誇るケベック先端科学技術大学院大学(INRSInstitut national de la recherche scientifiqueマギル大学(McGill Universityなどを視察。受入研究者である尾崎恒之教授(INRS)をはじめ、パタンジャリ・カムハパチ(Patanjali Kambhampati)博士(McGill Univ.)やブラドレ・シウィクBradley Siwick)博士(McGill Univ.)ら、革新的な光技術研究を行っている研究者らと共に、研究増強に関する対話を実施。特に岡山大学が有するイオンやラジカル種を対象とした分光技術について紹介。今後、特にテラヘルツ分光における本学との協力体制やカナダNRCNational Research Council)との研究連携などについて対話を繰り広げ、国際的な視点から光技術分野の具体的なシーズとニーズのマッチング検討を行いました。

岡山大学では、研究力における強みのひとつである光技術分野をさらに強化し、社会と共に革新的イノベーションや高付加価値産業を創出、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」につながる積極的な研究推進・研究力向上のため、精力的に研究ネットワークの拡大を行っています。

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html
INRS:http://www.inrs.ca/english/homepage
マギル大学:http://www.mcgill.ca/

2014年3月25日火曜日

【光生命・産学官】革新的新産業創出ワークショップ リチウムイオン電池の社会実用化に迫る 開催

2014年3月24日(月)岡山市北区

岡山大学の研究力の強みのひとつである、光技術分野」をさらに強化しつつ、産業界との連携による社会実用化と新産業創出を探索するため324日、「革新的新産業創出ワークショップ リチウムイオン電池の社会実用化に迫る」を岡山市内のホテルにて開催しました。
 
ワークショップテーマは、光技術分野のリチウムイオン電池。リチウウムイオン電池は、携帯電話などの通信機器や電気自動車などの交通手段、はたまた太陽電池開発や人工衛星などの宇宙開発など、私たちの生活のありとあらゆる面で支えている基幹技術です。
進行役を務める、岡山大学研究推進産学官連携機構産学官融合センターの藤原貴典センター長のもと、日立マクセル株式会社開発本部技術開発部主管の上田篤司氏、パナソニック株式会社オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社技術本部エナジー開発センター技術企画グループ主事の最相圭司氏、独立行政法人産業技術総合研究所関西センターユビキタスエネルギー研究部門副研究部門長の辰巳国昭氏、東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR准教授の一杉太郎氏ら研究開発の第一人者を話題提供者として招聘。
話題提供者らからは、企業の立場から製品開発やビジネスチャンス開拓や近い将来の実現を目指す実用化研究の動向などについてより良い情報などを紹介して頂きました。
また、光技術分野の異分野連携として本学大学院自然科学研究科計測システム工学研究室の紀和利彦准教授が、新しい光であるテラヘルツ光を用いた新型顕微鏡開発について紹介しました。
 
今回のワークショップは、テーマをより絞った光技術・リチウムイオン電池の新産業創出ということから参加者約60人の大半は企業の方となり、企業間連携のより良い出会い場となりました。参加者らは、特にリチウムイオン電池の開発のあり方や海外企業と競り勝って行く戦略などについて熱心な対話が行われました。

ワークショップの最後に登壇した本学の佐藤法仁学長特命(研究担当)・リサーチアドミニストレーターからは、大学に眠る数多くのシーズと企業のニーズをマッチングさせる多様な取り組みをこれからも継続し、いち早く日本の技術力を用いたリチウムイオン電池の社会実用化と新産業創出が叶うように、本学だけでなく日本のアカデミアの研究力を結集していきたいと総括しました。

岡山大学では、社会と共に革新的イノベーションや高付加価値産業の創出し、世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」につながる積極的な研究推進・研究力向上を実施しており、本ワークショップで培った企業間ネットワークを今後の研究大学運営に活かしていきます。

なお今回のワークショップは、岡山県工業技術センター公益財団法人岡山県産業振興財団岡山リサーチパーク・インキュベーションセンター岡山大学産学官融合センター、岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)執務室、おかやま電池関連技術研究会岡山大学産学官融合センター研究協力会など、岡山の地域機関の連携のもとワークショップを開催することができました。関係各機関の方々のご支援・ご協力に厚く御礼を申し上げます。
 
話題提供者の講演に聴き入る参加者ら。今回のワークショップは光技術・リチウムイオン電池というテーマのターゲットを絞った内容となったため、専門的かつ実用的な話題提供となりました。

参加者らの多くは企業の第一線でリチウムイオン電池に携わっている方から、異分野連携を模索される方など、様々。対話時間では、専門的な側面のみならず、異分野からみた新たなイノベーション創出についても対話が盛り上がりました。

挨拶からはじまり、それぞれの分野の知見を紹介。今抱えている問題点などを企業の垣根を越えて、今日集まった人たちの知恵を出し合いながら、解を見つける。見つけられなくても、この場で出会えた異分野の人的ネットワークを今後に活かす試みが参加者らの中でうまれていました。

ワークショップの総括を行う佐藤法仁岡山大学学長特命(研究担当)・リサーチアドミニストレーター。文部科学省などのイノベーション創出関連の事業紹介や大学に眠るシーズの掘り起こし、本事業調査で明らかになった光技術市場調査結果などを踏まえて総括を行いました。

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html
日立マクセル株式会社:http://www.maxell.co.jp/
パナソニック株式会社:http://panasonic.co.jp/index3.html
独立行政法人産業技術総合研究所:http://www.aist.go.jp/
東北大学原子分子材料科学高等研究機構:http://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/jp/index.html
 

2014年3月15日土曜日

【光生命】放射光科学による革新的イノベーションワークショップ 開催

2014年3月14日(金)岡山市北区

岡山大学の研究力の強みのひとつである、「光技術分野」について、さらなる増強と異分野連携を探索するため、本学理学部附属界面科学研究施設とリサーチ・アドミニストレーター(URA)執務室は314日、「放射光科学による革新的イノベーションワークショップ」を本学津島キャンパスで開催しました。

「放射光」とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、磁石によって進行方向を曲げた時に発生する細く強力な電磁波のことで、創薬や電化製品など私たちの身の回りの数多くの品々の開発に役立てられています。

岡山大学は、世界最高の放射光施設である独立行政法人理化学研究所播磨事業所「SPring-8/SACLA(兵庫県佐用町)にもっとも近地の総合大学であり、数多くの本学研究者が研究を進めています。また、広島大学放射光科学研究センター(HiSORには、岡山大学専用ビームライン(BLを有しており、基礎研究開発に役立てられています。

今回のワークショップの開催にあたり、山本進一理事(研究担当)・副学長から、岡山大学の放射光研究の施策について紹介後、主催者を代表し本学大学院自然科学研究科(理学系)薄膜物性学研究室の横谷尚睦教授HiSORの岡山大学BLでの人材育成や研究開発の現状について紹介しました。

また、高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所HiSORなどからの招聘研究者らがそれぞれの取り組みについて、総括には文部科学省研究開発基盤課量子放射線研究推進室の神部匡毅室長補佐が行い、参加した学生や教職員、一般・企業の方々ら約40人と放射光科学の革新的な利活用について、熱心に対話を行いました。

本学は、昨年8月に文部科学省が選定した「研究大学強化促進事業」の支援対象大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」につながる積極的な研究推進・研究力向上を実施しており、今回のワークショップの成果も研究大学運営に活かして行きます。

岡山大学理学部附属界面科学研究施設:http://www.science.okayama-u.ac.jp/~surface/
放射光科学と創薬科学融合による革新的イノベーション創出ワークショップ:http://www.okayama-u.ac.jp/tp/news/news_id3250.html

ワークショップ開催の挨拶と本学における放射光研究の進め方について語る山本進一理事(研究担当)・副学長。山本理事がこれまで長年携わってきた放射光研究関連のエピソードを交えてお話していただけました。
 
岡山大学の取り組みについて、HiSOR、SPring-8/SACLAを含めて紹介する本学大学院自然科学研究科(理)の横谷尚睦教授。岡山大学はHiSORの専用ビームラインを有し専従職員を配置して積極的な研究活動を進めています。また、SPring-8/SACLAにもっとも近い総合大学という位置柄、数多くの研究者が施設を利活用し、成果を出しています。
 
今回のワークショップの総括みならず、わが国の放射光研究のあり方などについて述べる文部科学省の神部匡毅室長補佐。神部室長補佐の総括をもとに今後、本学の放射光研究に不足している点を補い、かつそこから生まれるより良い研究施策をHiSORやSPring-8/SACLAなど全国の放射光施設に展開できるように研究戦略を練っていく所存です。
 

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html
広島大学放射光科学研究センター(HiSOR):http://www.hsrc.hiroshima-u.ac.jp/

2014年3月13日木曜日

【産学官・異分野】イノベーションの未来を拓く処方箋10 ー IPOやM&Aがゴールではない 持続可能なベンチャーを目指して ー

「岡山大学シーズ・ニーズ創出強化イノベーション対話プログラム2013」では、事業の名前が意味するように「イノベーション(Innovation)」がひとつの“鍵”となっています。しかし、「イノベーション」とはどのようなものでしょうか。「イノベーション」という言葉をヨーゼフ・シュンペーターが形作ってから1世紀が経過しましたが、その時間の中でイノベーションを創出する環境はさまざまに入れ替わりました。その環境の中でイノベーションの“鍵”となるキーワードついて対話を行う会「イノベーションの未来を拓く処方箋」を本学津島キャンパスで開催しました。

10回目となる今回の対話では、IPOM&Aがゴールではない 持続可能なベンチャーを目指して」と題して行われました。
 
「イノベーションの未来を拓く処方箋」シリーズの第2回では、大学発ベンチャーの“企業”としての自立化」と題して、大学発ベンチャーの経営のあり方や教員との利益相反、コンプアライアンスなどについて対話を行いました。今回は大学発ベンチャーを一括りに「ベンチャー企業」として捉え、ベンチャー企業が持続的に成長して行く際に何が必要なのかを考える会としました。大学人にとってあまり馴染のない経営や事業計画、資本政策などなどの事柄に触れることで、それらを大学の活動にフィードバックし、日々の業務などに活かして行くことも視野に入れて開催されました。

話題提供者は、本事業の実施責任者である本学学長特命(研究担当)・URAの佐藤法仁が務めました。

話題提供として佐藤URAは、大学人にとって馴染が薄い経営の概要についてわかりやすく説明。またベンチャーの起こし方や制度面での制約なども含めて紹介しました。さらには前回の「ソーシャル・イノベーション(Social Innovation)」に関連し、社会課題の解決に重きを置いたベンチャー企業の活動などについても紹介しました。

佐藤URAは、「一般的にベンチャーを起業し、事業を拡大して行く中で、出口戦略として株式公開(IPO)かM&Aでの売却を行う例が多い。中東でイノベーション大国になろうとしているイスラエルの活動の会でも紹介したが、「作っては売り、作っては売り」をくり返す連続起業家(シリアルアントレプレナー、Serial Entrepreneur)が活躍している。これも経済、イノベーションの活性化やオープンイノベーションの潮流に乗ったものであり良い面も多い。しかし、ベンチャーが企業として持続的に経営を続けるうえで、起業家(創業者)がIPOM&Aだけを出口と捉えることは狭いと思う。IPOM&Aの先にあるビジョンや経営戦略を明確にする過程がとても重要であり、この思考プロセスは経営概念が希薄に感じられる国立大学の経営にもつながる点が多い」と話題を提供しました。

参加者は大学に身を置く方々であり、企業経営に触れたことがない方が大半でした。しかし、企業も大学も持続性が大切であり、この持続性は簡単にはできることではありません。特にマネジメントの概念の理解と適切な実施・管理・評価が必要かもしれません。参加者らからは特に「大学の経営ということ自体の理解が進んでいない」、「大学も会社も同じであり、トップや役員たちのマネジメント能力の向上が必要」、「教員の大学経営への無理解が大きな課題」など、大学経営に関する課題が多く出されました。

今回は、IPOM&Aがゴールではない持続可能なベンチャー企業の経営から大学の経営を振り返る会でしたが、対話では大学経営のあり方が中心となりました。佐藤URAは、「お題目と対話結果がズレた感もあり、その点はファシリテーターとしての私の力不足でした。ただ大学経営やマネジメントについての活発な対話、そこから出てきたさまざまな意見は非常に参考になるものであり、今後また違った形で会を設けてみたい」と閉会の挨拶を行いました

今後、大学の経営マネジメントに関して分析し、より良いマネジメントシステムを作り上げる必要を感じる対話会でもありました。

 
<過去開催>
1 オープンイノベーション(Open Innovation) 大学と企業の関係:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/09/open-innovation.html
2 大学発ベンチャーの“企業”としての自立化:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/10/blog-post_25.html
3 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(1.シリコンバレーのハブ機能):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/10/blog-post_30.html
4 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(2.シリコンビーチ台頭の兆し):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/blog-post.html
5 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(3.イノベーション大国になりつつあるイスラエルの活動):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/3.html
6 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(4.ニューヨークのイノベーション好循環への挑戦):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2013/11/4.html
7 シリコンバレーだけじゃない世界のイノベーション創出(5.ドイツIndustry4.0の挑戦):http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/01/5industrie40.html
8 共用スペース?いえ違います“コワーキングスペース”です:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/02/blog-post_37.html
9 社会課題をイノベーションで解決 “ソーシャル・イノベーション(Social Innovation)”という方法:http://okayama-univ-ura-sn2013.blogspot.jp/2014/03/social-innovation.html

国立大学法人岡山大学:http://www.okayama-u.ac.jp/index.html