◆ポイント
- 腱・靱帯特異的転写因子MKX三次元培養、メカニカルストレス負荷という三条件を組み合わせることによって、新規の腱様組織の作製法の開発を行いました。
- 作製された人工腱様組織には部分的に実際の腱組織と類似した構造が確認されました。
- この研究成果は腱・靱帯損傷への新たな治療法開発の糸口となり得ることが期待できます。
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科システム発生再生医学分野の淺原弘嗣教授、片岡健輔 日本学術振興会特別研究員PDらの研究グループは、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科システム生理学分野の成瀬恵治教授ら、米国スクリプス研究所Martin K. Lotz教授らのグループとの共同研究で、三次元培養下で周期的メカニカルストレス負荷を課すことで、腱・靱帯様細胞が自律的に腱様の構造を有する組織を構築していくことを新たにつきとめました。
この研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の革新的先端研究開発支援事業(AMED-CREST)「メカノバイオロジー機構の解明による革新的医療機器及び医療技術の創出(研究開発総括:曽我部正博)」における研究開発課題「腱・靭帯をモデルとした細胞内・外メカノ・シグナルの解明とその応用によるバイオ靭帯の創出」(研究開発代表者:淺原弘嗣)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 CREST、文部科学省科学研究費補助金ならびに米国国立衛生研究所の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は国際科学誌Frontiers in Cell and Developmental Biologyに2020年6月2日午前6時(中央ヨーロッパ夏時間)にオンライン版で発表されました。
論 文 名:In vitro neo-genesis of tendon-like tissue by combination of Mohawk and a three-dimensional cyclic mechanical stretch culture system掲 載 紙:
<詳しい研究内容について>
「三次元構造を持つ人工腱様組織の開発」―腱・靱帯損傷への治療応用を目指して―
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