2020年11月19日木曜日

【情報発信】真庭市・岡山大学を中心に、産学官連携で木材建築技術の教育・研究推進や地方創生を目指す「林業・木材・木造建築教育・研究ゾーン」の第1回構想検討委員会を開催

岡山大学と真庭市は、関係機関と連携し、真庭の強みである林業、木材関連産業を生かした地域活性化、地域価値の向上、人材育成を目的として「林業・木材・木造建築に関する教育・研究拠点の集積連携ゾーン整備」に向けた検討委員会を7月2日に設立しました。この設立および、2021年4月からスタートする本学の新生「工学部」における建築教育プログラムの設置を記念し、11月4日、本学、真庭市および同委員会の主催により、「森林・木材・建築のこれから」と題したシンポジウムを本学五十周年記念館で開催しました。 

開会に先立ち、菅誠治副学長(特命(理工系改革)担当)が「新工学部の目玉の一つである建築系教育プログラムは、本シンポジウムとも密接に関係している。ぜひ、今後とも皆様のご支援をお願いしたい」とあいさつ。隈研吾本学特別招聘教授が、「木質建築と地方の可能性」と題して特別講演を行いました。講演では、隈氏が設計を手掛けた世界各国の建築を取り上げ、現地の木材を活用したり、生物の原理を取り入れて設計したなどの特徴を紹介。「木材建築は、コロナの時代に新しいライフスタイルを提案できる可能性を秘めている。岡山大学には新しい渦を起こしてほしい」と話しました。

続けて、槇野博史学長をコーディネーターとしてパネルディスカッションを実施。銘建工業株式会社の中島浩一郎社長が、地域の協力のもと行うバイオマス発電やCLT(直交集成板)事業を紹介し、林野庁木材利用課の長野麻子課長が「ウッドチェンジ」と題した木材利用促進の取り組みや、森林を癒やしの空間として活用する「森林サービス産業」を挙げるなど、企業や国、県等の取り組みの説明がありました。清水建設株式会社の河田孝志常任顧問が、持続可能な地方行政のあり方を支援する集約戦略として、地方大学を核として企業間や市民、行政の連携・マッチングを行う「パブリック・アセット・マネジメント」の考えを提唱するなど、さまざまな角度から木材や本委員会のゾーン構想に関する議論を深めました。

このほか、大学院環境生命科学研究科の綾野克紀教授による、新生「工学部」の都市環境創成コースの紹介や、事前に募集を行った「木と共に生きる」をテーマにした写真・イラストコンテストの優秀賞の発表なども行いました。本シンポジウムは新型コロナウイルス感染症対策で入場制限を行いましたが、オンライン配信も併せて行い、会場とオンライン上で計約400人が参加しました。

○当日の様子は、オンデマンドで配信しており、こちらからご覧いただけます。

○パネルディスカッション参加者(敬称略)
・コーディネーター 岡山大学長 槇野博史
・アシスタント   岡山大学大学院環境生命科学研究科助教 パク ミンジョン
・パネラー     真庭市長 太田 昇
          岡山大学特別招聘教授 隈 研吾
          林野庁木材利用課長 長野 麻子
          岡山県農林水産部長 槙尾 俊之
          銘建工業株式会社社長 中島 浩一郎
          真庭地区木材組合理事長 山下 薫
          清水建設株式会社常任顧問 河田 孝志

【本件問い合わせ先】
大学院環境生命科学研究科(環)
教授 綾野克紀
TEL:086-251-8156

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