2020年12月30日水曜日

【情報発信】中国・四国地方を中心とした広域医療圏が協力しての遺伝性がん予防の取り組み「中央西日本遺伝性腫瘍コホート研究」が始まりました

◆発表のポイント

  • 中国・四国地方および東京都・兵庫県の医療機関16施設が協力して、遺伝性腫瘍に対する取り組みをスタートしました。
  • 遺伝性腫瘍家系を対象に、人口1,100万人の医療圏全体で長期に渡ってきめ細かく丁寧に支援する体制を作っていくことで、日本人に対する最適な医療(マネジメントやサーベイランス)に関するエビデンスを構築します。
  • 「地域医療としての遺伝性腫瘍診療」を、地域のみなさんとともに作っていくことが期待されます。

 

がんの約1割は遺伝因子によって生じることが知られており、一般に「遺伝性腫瘍」と呼びます。遺伝性腫瘍の原因遺伝子を調べることで、がん予防に結びつけることが可能な場合があります。遺伝性腫瘍はリスク低減をはかることでがん予防が可能となることが多いものの、日本人に関するデータはまだ十分ではありません。

このたび、岡山大学病院を含む中国・四国地方および東京都・兵庫県の医療機関16施設が協力して、遺伝性腫瘍予防に対する取り組み「中央西日本遺伝性腫瘍コホート研究」がスタートしました。中国・四国地方を中心とした広域医療圏から日本人のがん予防に係るエビデンスを発信することで、国民の健康管理に役立つものと期待しています。

 

◆研究者からのひとこと

遺伝の情報はあなたの大切な情報ですが、あなただけのものではありません。遺伝情報は血縁者や地域で共有しているものです。
「がんに罹りやすい」という遺伝情報(遺伝性腫瘍の関連遺伝子)をきちんと調べることで、あなたのがん予防が可能になるだけでなく、血縁者の方にとっても、がん予防のきっかけにもなることがあります。
遺伝性腫瘍の診療は「究極の地域医療・家庭医療」といえます。

平沢晃教授

 
 


<詳しい研究内容について>
中国・四国地方を中心とした広域医療圏が協力しての遺伝性がん予防の取り組み「中央西日本遺伝性腫瘍コホート研究」が始まりました

<お問い合わせ>
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 病態制御科学専攻 腫瘍制御学講座 (臨床遺伝子医療学分野)
教授 平沢 晃
(電話)岡山大学病院 臨床遺伝子診療科
086-223-7151(代表)


https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id801.html


0 件のコメント:

コメントを投稿